13 Dec 2023
スカラーです。
今日は、「掛川浜松1泊2日のピアノの旅~ヤマハ工場に行ってきました!」
の続編です。
今日はどうやってグランドピアノが作られていくかについてお伝えしていきます。
前回の記事はこちらです。
いよいよ静岡県掛川にあるヤマハの工場のレポートです。
工場内は写真&録音は禁止なので、スカラーが見聞きしたことをお伝えしていきたいと思います。
ヤマハの工場見学は無料で、電話予約した後に届く予約ハガキを持参します。
見学は他の参加者の人も合同で回り、ガイドさんの声が聞こえるように、
イヤホンマイクを使いながら進んでいきます。
ちょっとここで、ピアノの質が大きく左右される「響板」についてお伝えしますね。
ピアノの心臓部である響板
ピアノは約8000個の部品からできていると言われていますが、
その中でも特に需要なのが「響板」と呼ばれる部分です。
この響板がピアノの響きや美しい音色を生み出す要素になっているんです。
電子機器に例えるなら、スピーカーの役割を果たしています。
響板は木でできていて、選び抜かれた木材を切って、乾燥させて、
響板として使える木を厳選し、何枚かの木を組み合わせて響板を作り上げます。
この響板がピアノに組み込まれることで、豊かな音色が生まれるんです。
もし響板がガラスやアルミでできていたら、音は響かないし、
キンキン頭の痛い音がしたり、おもちゃのような音色になってしまうんです。
なので、選び抜かれた木材で作られた響板は、まさにピアノにとって命とも言える重要なパーツなんです。
ということで、いよいよ工場に行ってみましょーー!!
工場の中へ潜入!
工場はそれは大きな敷地で東京ドーム約5個分だそうです。敷地内にはいたるところに自転車が置いてあって、横断歩道は鍵盤のデザインがしてあります。
工場内に入ると、そこも広大で信号まで設置されているんです。ちなみに工場の扉は2重になっているんです。その理由は、ピアノは気温や湿度ですごく左右される楽器やから、工場内の温度を一定に保つためだそうです。
工場には多くの技術者がいらっしゃって、ピアノ製造に関わる様々な作業を行っています。
弦を巻き付ける方、鍵盤を選びピアノに取り付ける方、調律を行う方、音色を整える方など、それぞれの役割で作業をしておられました。
特に弦を巻き付ける作業をされる方は、作業スペースの奥に弦が何本も並べられていて、そこから1本ずつ手作業で巻き付けられています。
夏場はその作業スペースが非常に暑くなるので扇風機を使われるそうです。
※お写真はパンフレットからお借りしました
またピアノの最後の工程の、「整音」、この部分がとても興味深かったです。
整音とは、音を調律するのではなくて、「音色」を作るところ、
ヤマハの音を決定する重要な工程なんです。
なので、完全防音された部屋で作業されます。
整音されていないフェルトはまだ固く、音を鳴らしてみるとカンカンと固く粗い音色がするんです。
そのフェルトに針を刺してフェルトをほぐしたり、やすりをかけたりして、
フェルトを加工していき、良い音色に仕上げていくんです。
製造工程の細部まで丁寧に手が加えられ、数々の専門家の手によってピアノが作り上げられている様子は、本当に見応えがありました。
施設内はこんな感じ
※こちらは撮影が可能な場所になっています。
工場に併設された施設の中にはたくさんの種類のピアノが置いてあって、
こちらは2段鍵盤。昭和初期に販売されていたそうです。
ピアニストの清塚さんの手形。そんなに大きくなかったのが印象的でした!!
指と指の間隔がものすごく開くんやろうなぁ~。
ヤマハピアノの創業者である山葉寅楠(やまはとらくす)さん。
オルガンを修理したことがきっかけで楽器作りを始められたそうです。
こちらがヤマハ工場の最寄りの駅「桜木駅」です。
映画に出てきそうな雰囲気のある小さな木造の駅。
工場を見学してみて、ピアノのパーツが至る所に置かれていて、
完成された状態しか知らないスカラーにとってはどれも珍しく新鮮でした。
少しずつピアノが出来上がっていく過程を見ることで、
また普段のピアノに対する見方も違ってくるなぁと感じました。
とにかくむちゃくちゃ楽しい時間でした!!
1泊2日の旅はまだまだ続く~~。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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