10 Feb 2023
スカラーです。
今日も読者さんの質問にお答えしようと思います!
今日のテーマは、「ピアノのタッチについて」です。
ご質問はこちらです。
「大きな音で弾く」ということでちょっと悩んでおり、
よろしければスカラーさんのご意見を伺えればと思います。
3か月前からピアノ教室に通い始めた大人初心者(50代)です。
レッスンでは毎回「もっと大きな音で弾きましょう」と言われます。
どのくらいの大きさを求められているのでしょうか。youtubeなどを見て自分なりに考えたのは「しっかりした音をで弾く」ということではないかということです。やはり初心者のかたの演奏は音が小さいというか弱弱しいと感じます。
もしそうならどうすればしっかりとした音がでますか?
なるほど、今回はなかなか鋭い質問をいただきました!
ここで誤解してはいけないのは、「大きな音で弾く」=「フォルテで弾く」ということではないということです。
質問者さんがおっしゃっていますが、
「大きな音で弾く」=「しっかりしたタッチで弾く」ということなんですね。
まず前提としてここを押さえておきましょう。
で、どうやったら、「しっかりしたタッチ」で弾くことができるのかを考えてみたいと思います。
しっかりした音とは?
「ちゃんとした音」、「しっかりした音」というのはちょっと抽象的な感じがしますが、
スカラーがよく生徒さんにお伝えしているのは、
「鍵盤に指の指紋を1個ずつ付けるように」という言い方をします。
ポイントは、「指紋を1個ずつ付けるように・・・」というところです。
はい。皆さん、イメージできますかねーー。
もうちょっと具体的にイメージしてみましょう。
例えば指先に朱肉を付けたとします。
それを鍵盤にどうやって付けますか?
パパっとさらっと付けませんよね。
おそらく、1個ずつ指紋がきれいにつくように押していきますよね。
それが、鍵盤を「しっかり弾く(丁寧に弾く)」ということに繋がっていくんです。
他にはこんなイメージの仕方もあります。
「指1本1本に心臓があるつもりで弾いてねー」。これも先ほどの指紋の話と同じですよね。
1音入魂で弾こう!
つまりは、「1音入魂」というつもりで弾きなさいということです。
何となく弾くんじゃなくて、1音1音に意識を持たせることで、
自然に「丁寧に」「しっかりと」という弾き方になっていくんです。
もうこれで、鍵盤を弾く意識がグッと変わると思います。
何となく指を鍵盤の上で動かす行為と、指の指紋を1個ずつ鍵盤に付けるように弾く行為は、
見た目には指を動かしているだけに見えるのですが、内容が全く違うんです。
そしてピアノの音色もみるみる変わっていきますよ~(アップライトピアノだとはっきり音の違いが認識できます)。
そのことに、続けていく中で気づいていかれることと思います(*^^*)
指先を鍛える方法
この指先への力の入れ具合ですが、身近なグッズで鍛える方法があります。
それが、低反発のマットや座布団を利用する方法です。
マットに指をグーっと押し込んでみてください。
そうすると、自分の指の形がマットにつきますよね。
こうやって、指の形をマットにつける練習をしてみてください。
これを何回も繰り返せば、指先が強くなっていきますから!
で、実際にはピアノを弾くときは、マットが大きく凹むほどの力は必要ないので、
ほんのちょっと凹むぐらいか、もしくはぎりぎり凹まないぐらいの感覚がちょうど良いと思います(※ただ低反発マットもいろいろあるので、固めだと全然凹まなくていいです!)
補足ですが、ショパンとかのバリバリのクラシックで、
和音をフォルテッシモで弾くときなんかは、マットが凹むほど押すこともあります。
マットに自分の指を弱く押したとき、強く押したとき、この差を自分で感じ取ってみてください。
この感覚を自分なりにわかることが一番大事なので!
ということで、今日はピアノのタッチについてのお話でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。